プラタナスの葉末に

ごはんのこと、医療のこと、日ごろ思うこと

満中陰の知らせ

今朝出かけるとき、いつもの様に郵便受けを見ると

「満中陰(四十九日)の報告」という葉書が一通入っていた。

 

実は先月、同級生が1人亡くなった。

特に仲がいいという訳ではなかったけれど、

6年間、苦楽を共にした仲間ということには変わりはないので

お通夜にも参列した。

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医学部を受験する人間は、高校生活を満足に送れていない人がほとんどだ。

寝ても覚めても勉強をしていたはずだ。

そして、やっとの思いで医学部に入学しても

待っているのは試験地獄。

大学生活は普通の学部よりも2年長いが、それでも遊んでいる暇は無い。

 

試験試験試験実習試験実習実習試験試験の6年間だ。

 

そして、やっとの思いで卒業して、

研修が終わり、

それなりに稼ぐようになってから

ようやく青春を謳歌する(このとき既に30前後)

 

遊びまくる人もいれば、趣味に何百万という大金をつぎ込む人もいる。

 

 

 

しかし、彼は、そんな楽しみを知らずに逝ってしまった。

おそらく苦労しか知らずに逝ってしまった。

失った時間を、ようやくこれから取り返すというときに。

 

 

人生は、残酷だ。

 


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